~nature開設6周年~

こんにちは!!

 

ようやく秋を感じられる日々になりましたね。穏やかな秋晴れの朝、少し肌寒い風の吹く夜長、赤色黄色の落葉…。私事にはなりますが、地元のお祭りを終えたところです。懐かしい人たちとの再会もありました。先に述べた気温差とも相まり、どこか心揺さぶられる季節、皆さまいかがお過ごしですか。

 

  「多羅葉」という植物をご存じでしょうか?秋になると赤い小さな実を付けるアレです。葉の裏側に傷をつけると、その部分が長い間黒色に変色する特徴を持った植物です。この特徴から、古く平安時代から人々のコミュニケーションツールとして使われてきたと言われています。これが、私たちも馴染みのある手紙・葉書のルーツになるものでした。しかし近年、普及しているSNSツールによって比較的安易な連絡手段を得ることができ、手紙や葉書は殆ど書かなくなりました。でもそんな中、連絡手段を持てないまま、離れていった子どもたち、連絡が取れる状況にあってもなかなか繋がれない若者たちもいました。

  そんな時ふと「手紙や葉書なら、あの子に届くのかな」と思うのです。手紙を書くということは自分の気持ちや相手への想いを様々な感情にまとめられる。それを紙に書かないといけません。切手を買ってポストに入れたり、封筒に包んで郵便局に行かなければ相手には届きません。手紙を出すということは、手間や沢山の時間がかかることです。だからこそ、想いや気持ちが伝わるのではないのかなと思います。自分自身はスマホを打って伝わるものではないと思います…便利で簡単な世の中になりましたね。

 令和6111日に開所6年目を皆様のお陰により迎えることができました。本当にありがとうございます!!自分自身、natureに来させていただいて1年が過ぎ、縁あって多くの利用者や退所者と関わりを持つことができました。きっとこれからも、多くの出会いと別れがあると思います。先ほど話題に出しましたが手紙や葉書が、どこに届ければいいのか分からないなんてこともあると思います。それでも、自分の想いや気持ちを紙に書きだすことは、子どもたち・若者たちと関わる者として大切なんじゃないかと感じた秋です。

この長い文章を読んでくださった皆様にどうか、実りある秋が訪れますよう。

これからもnatureを、丸亀街づくり研究所を、よろしくお願いいたします。

 

 

自立援助ホームnature 増田士希也